今日の記念日
366 > 記念日 > 1月

1月12日 スキーの日

スポーツ用品のメーカー、ミズノの直営店・エスポートミズノが1994(平成6)年に制定しました。
1911(明治44)年のこの日、オーストリアのレルヒ少佐が、新潟県の高田陸軍歩兵連隊の青年将校にスキーの指導をとりました。
これが、日本人初のスキーとなりました。

記念日アニメ
スキーの日

雪に関する昔話
(ロシアの昔話)

雪むすめ
福娘童話集より

雪むすめ

 さむいさむい北の国に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
「おじいさん、たった、ふたりきりですと、さびしいですねえ」
「そうだね。せめて、子どもでもいれば・・・」
 おじいさんとおばあさんには、子どもがひとりもいなかったのです。
「ほら、外を見てごらん。子どもたちが雪遊びをしているよ」
 窓から外を見ると、外はまっ白。
 雪が一面につもっていて、子どもたちが、大きな雪だるまをつくっていました。
「おばあさん。わたしたちも雪だるまをつくろう」
「そうですねえ。でも、おじいさん。それならば、帽子をかぶって、手ぶくろをはめて、長ぐつも、ちゃ一んとはいている、かわいい女の子をつくってみましょうよ」
「うん、そうしよう」
 おじいさんとおばあさんは、うれしそうに外へ出ると、庭のまん中に雪を集めて、それはかわいい、本物そっくりの雪の女の子をつくりました。
「さあ、この子になんていう名まえをつけようか?」
「そうですねえ」
 おばあさんがいったときです。
「わたしは、カーチャ」
 突然、その雪の女の子が口をきいて、手をあげると、おじいさんとおばあさんに飛びついてきたのです。
 白いほっペたは、みるみる桜色になり、炭でつくった黒髪と大きな黒い目は、本当の黒髪と目になりました。
 おじいさんとおばあさんは大喜びです。
 さっそく、女の子を家に連れてくると、
「カーチャ、おまえは、うちの子だよ」
 そういって、洋服をつくってやったり、リボンを結んでやったり、新しい長ぐつを買ってきて、はかせたりして、それはそれは、大事に育てることにしたのです。
 ところが、どういうわけでしょうか。
 冬が終わって、春がきて、雪がすっかりとけてしまうころになると、女の子は、なんだか元気がなくなって、家の中でジーッとすわっているのです。
 やがて、北の国にも夏がやってきました。
「カーチャ、森へ遊びにいきましょう」
 近所の友だちが、女の子を呼びにきました。
「いやよ。外は暑いんですもの」
「まあ、カーチャ、森へいけば涼しいわ。小川の水は冷たくて、いい気持ちよ」
 みんなが、いいました。
「そうだよ、カーチャ。たまには外で遊んでおいで」
 おじいさんもおばあさんも、いいました。
 そこで女の子は、しぶしぶ、みんなと森へ出かけていきました。
 でも、ほかの子は、お日さまの下で花をつんだり、走ったりしているのに、女の子は、たったひとり、一日じゅう小川で足をひやしていました。
「カーチャったら、おかしな子ね」
 タ方になって、森の向こうにお日さまが沈みました。
「さあ、今度はたき火をして、みんなでたき火の飛びこえっこをしましょう」
と、だれかが、いいました。
「わたしが一番よ、ほら」
「わたしが二番よ、ほら」
 三番めが飛んで、四番めが飛んで、
「あら、カーチャがまだね」
 とうとう女の子の番になりました。
「どうしたの、カーチャ、飛ばないの? 飛ベないの? こわいの?」
 女の子が、いつまでたっても、ジーッと、たき火の火を見ているので、みんながいいました。
「わかったわ。カ一チャは、たき火がこわいのよ。弱虫なのよ」
「そうよ、そうよ。カーチャは弱虫よ」
 女の子は悲しそうに、みんなを見ました。
「・・・弱虫じゃないわ」
 女の子は、とうとう決心をして、火の上を飛び越えました。
 ピョーン。
「ごらんなさい、飛んだでしょ。弱虫じゃないわ」
 ところが、女の子は、たき火を飛び越したかと思うと、みるみる桜色のほっペたが白くなって、うすくなって、やがて手も足もからだも消えてしまいました。
 寒い冬の雪から生まれた女の子は、ちょうど、雪がとけるように、消えてしまったのです。

おしまい

他の記念日

桜島の日
1914(大正3)年、鹿児島県の桜島で、史上最大の大噴火が始りました。
35人の死者を出し、流出した熔岩によって対岸の大隅半島と地続きになりました。

きょうの「366日への旅」
誕生花検索
きょうの誕生花
誕生日検索
きょうの誕生日
福娘童話集
きょうの日本昔話
福娘童話集
きょうの世界昔話
福娘童話集
きょうの小話
福娘童話集
きょうのイソップ童話

今月一覧へ トップへ