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8月15日 終戦記念日

8月15日 終戦記念日

1945(昭和20)年のこの日、日本のポツダム宣言受諾により、太平洋戦争(第二次世界大戦)が終了しました。内務省の発表によれば、戦死者約212万人、空襲による死者約24万人でした。毎年この日に政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で開かれます。

記念日アニメ
8月15日 終戦記念日

終戦が出てくる昔話
(グリム童話 →グリム童話の詳細)

六人の豪傑

六人の男が世界をあるきまわる
福娘童話集より

 むかしむかし、あるところに、ひとりの男がいました。
その男は強くて勇敢(ゆうかん)で、兵士として大かつやくしたのですが、戦争が終わると、あっという間にクビになってしまいました。
男に残ったのは、わずかなお金だけです。
男はわずかなお金をにぎりしめると、決心しました。
「今に見ていろ。家来(けらい)をあつめて、王に国中の宝物を出させてみせる」
男が旅に出ると、大きな木を六本もかかえている男に出会いました。
ものすごい力持ちです。
(すごい男だ。よし、さいしょの家来はあいつだ)
男はさっそく声をかけました。
「やあ、おれの家来になって旅をしないか。かならず、いい目を見させてやるぜ」
「いいだろう」
力持ちの男が家来になりました。
またしばらく行くと、銃を構えて何かを狙っている狩人に出会いました。
「おい、そこで何をしているんだい?」
「二マイル(約3.2キロメートル)先にある木に止まったハエの左の目をねらっているのだ」
男は、この目の良い狩人も家来にしました。
次に出会ったのは、七つの風車(ふうしゃ→詳細)を鼻息で回す男でした。
この男も、家来になりました。
その次は、一本足で立っている男に出会いました。
何でも足が速すぎて、足をひとつはずしておかないと、鳥が飛ぶよりも速く走ってしまうのだそうです。
これで家来は、四人になりました。
最後に会ったのは、小さなボウシをななめにかぶり、片耳をかくしている男でした。
「どうして、片耳をかくしているんだい?」
たずねると、
「おれがボウシをはずしたら、ばかみたいに寒くなって、飛ぶ鳥すらおちてしまうんだよ」
彼は、五人目の家来になりました。
これで一行は六人です。
男は大喜びでいいました。
「この六人がそろえば、世界中をまたにかけられるぜ」
さて、都にたどりつくと、王さまのおふれがありました。
《王女と競走(きょうそう)をして勝った者を、王女のむこにする》
と、いうものです。
ただし、王女に負ければ、命をとられると書いています。
「競争ならまかせてくれ」
そう言ったのは、あの「一本足男」です。
一行は、さっそく王さまのもとへ出かけました。
ルールはかんたんです。
遠くにある泉の水を、王女よりも先にくんで帰ればいいのです。
王女と一本足男はそれぞれ空の入れ物を手に持つと、王さまのかけ声を合図にスタートしました。
ビューーーーン!
一本足男は一本足のままで、あっというまに泉の水をくんでしまいました。
王女は、まだスタートしたばかりです。
「かるいかるい、この勝負、楽勝だな」
水をくんでの帰り道、一本足男はウマの頭蓋骨(ずがいこつ)を見つけると、それをまくらに昼寝を始めました。
さて、王女も競争するだけあってかなり足が速く、すぐに水をくみおえると、昼寝をしている男においつきました。
そして、男のくんだ水の入れ物をひっくり返して、男の水をすててしまったのです。
王女はニッコリ笑っていいました。
「これで、勝負はこっちの勝ちね」
そのようすを見ていたのが、目の良い狩人です。
「これはまずいな。そろそろあいつを起こさないと」
狩人は自慢の鉄砲で、昼寝をしている男のウマの頭蓋骨のまくらをうちこわしました。
「あれ?」
ようやく目をさました男は、ふと、自分の水の入れ物を見ました。
「ああっ、水がカラッポだ! これは本気を出さないと」
一本足男は、はずしていた足を取り付けると、さっきよりも数倍速い足で水をくみなおし、よゆうで王女を追いぬいて帰ってきました。
この結果に、王さまがはビックリ。
「ぬぬっ、まさか、王女が負けるとは・・・」
そして王さまは、彼らをワナにはめることにしました。
「食事の用意ができているから、ゆっくりするといい」
そういって、かべが鉄でできている部屋に閉じこめたのです。
おまけに、外から火をたいて、全員を焼き殺そうとしたのでした。
そのことに気ついた一行は、大いにあわてました。
「あの王さま、おれたちをだましやがったな!」
「それにしてもあつい、あちちち、助けてくれー!」
しかし、余裕の表情で鼻歌を歌っているう男がひとりいます。
あの、ななめにボウシをかぶった男でした。
「ここはおれにまかせな」
ボウシ男がボウシをますぐにかぶりなおすと、今まで熱かった部屋が急に寒くなりました。
さて、こちらは部屋の外にいる王さま。
「さあ、もうそろそろいいだろう。焼け死んだやつらを出してしまえ」
王さまの命令に家来が鉄の部屋を開けると、彼らはふるえながら出てきました。
「ああ、寒かった。中は寒すぎるから、ここで暖まらせてくれ」
これには、王さまはかんねんしました。
「しかたない、王女はやれんが、そのかわり、両手にもてるだけの金を持って帰れ」
その言葉に、力持ち男がニンマリ笑いました。
「それでは王さま。両手にもてるだけの金をもらってかえります」
なんと彼は、両手に国中の金を抱きかかえてしまったのです。
さすがに王さまも、これにはおこりました。
「すぐに兵隊を集めろ! この者たちを殺してしまえ!」
王さまの命令に、何百人ものの兵隊があつまりましたが、ここでかつやくしたのが、風車を鼻息で回す鼻息男。
鼻息男は、おそってきた何百人もの兵士たちを、たつまきのような鼻息でどこかへふき飛ばしてしまったのです。
一人残された王さまに、リーダーの男がいいました。
「王さま。まだ、なにか手はありますかな?」
王さまは首を横にふると、ガックリと肩を落としていいました。
「わしの負けだ。その金を持ってどこかへいってくれ」
こうして、大金を手に入れた六人の男たちは、世界中をぼうけんしながら、面白おかしくくらしたそうです。

おしまい

他の記念日

刺身の日
1448(文安5)年、刺身が初めて文書に登場しました。
室町時代後期の書記官・中原康冨の文安5年のこの日の日記に鯛なら鯛とわかるようにその魚のひれを刺しておくので刺し身、つまり「さしみなます」の名の起りとあり、これが初めて文書に登場する刺身に関する記録とされています。

聖母マリア被昇天祭
聖母マリアはイエスの死の後、使徒ヨハネの保護のもとに余生を送り、使徒たちに見守られながら亡くなりました。遺体は使徒たちによって葬られましたが、3日後使徒たちが棺を開いてみると遺体を包んだ布だけが残されており、使徒たちは聖母が天に昇ったことを信じたといいます。

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