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10月16日 世界食糧デー

10月16日 世界食糧デー

国連食糧農業機関(FAO)が1981(昭和56)年に制定しました。国際デーの一つで、発展途上国の人々が食糧不足で苦しまないためにはどうすればいいか考える日です。 FAOが設立されたのが1945(昭和20)年のこの日ですから、それを記念日としてわけです。

記念日アニメ
10月16日 世界食糧デー

食料に関する昔話
(イソップ童話)

アリとキリギリス
福娘童話集より

 夏のある日、キリギリスが野原で歌を歌っていると、アリたちがぞろぞろ歩いてきました。
「おい、アリくんたち。そんなに汗をびっしょりかいて、なにをしてるんだい?」
「これはキリギリスさん、わたしたちは食べ物を運んでいるんですよ」
「ふーん。だけど、ここには食べ物がいっぱいあるじゃないか、どうして、いちいち家に食べ物をはこぶんだい? おれみたいにおなかがすいたらその辺にある食べ物を食べて、あとは楽しく歌を歌ったり、あそんだりしていればいいじゃないか」
「でもね。キリギリスさん。いまは夏だから食べ物がたくさんあるけど、冬が来たらここも、食べ物はなくなってしまいますよ。いまのうちにたくさんの食べ物をあつめておかないと、あとでこまりますよ」
 アリたちがそういうと、キリギリスはバカにしたように、
「ハハハハハハッ」
と、笑って、
「まだ夏が始まったばかり。冬のことは冬が来てから考えればいいのさ」
 そう答えると、また歌を歌い始めました。
 さて、それからも毎日キリギリスは陽気に歌ってくらし、アリたちは、せっせと家に食べ物を運びました。
 やがて夏がおわり、秋が来ました。
 キリギリスは、ますます陽気に歌を歌っています。
 そしてとうとう、さむい、さむーい冬がやってきました。
 野原の草はすっかり枯れ果て、キリギリスの食べ物は、1つもなくなってしまいました。
「ああ、おなかがすいたな。こまったな。どこかに食べ物はないかなあ。あっ、そうだ。アリくんたちが食べ物をたくさんあつめていたっけ、よし、アリくんたちに何か食べさせてもらおう」
 キリギリスは急いでアリの家にやってきましたが、アリは家の中から。
「だから、食べ物がたくさんある夏のあいだに、食べ物をあつめておきなさいといったでしょう。家にはかぞく分の食べ物しかないから、悪いけど、キリギリスさんにはあげることができません」
と、いって、げんかんをあけてくれませんでした。
 キリギリスは雪の降る野原のまん中で、寒さにふるえながら、しょんぼりしていました。
 いま楽をしているなまけ者は、そのうち痛い目にあうというお話です。

おしまい

他の記念日

ボスの日
1958(昭和33)年、アメリカのパトリシア・ベイ・ハロキスさんが、会社を経営していた父の為に提唱。
経営者と部下の関係を円滑にするための日。アメリカではボスを昼食に招待したりプレゼントを贈ったりしています。
日本では1988(昭和63)年からデパート業界が実施しています。

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