10月26日 サーカスの日
1871(明治4)年、東京九段の招魂社(靖国神社)で、フランスの「スリエサーカス」が日本で初めて洋風のサーカスを興行したのがこの日です。本格的なサーカスが来日したのは1886(明治19)年のチャリネ曲馬団でした。
記念日アニメ
見世物に関する昔話
(日本の小話)
なむあみだぶつ
福娘童話集より
両国の広小路で、クマの見せ物をやっている、じいさんがおりました。
見せ物には、なによりお天気が第一です。
それが、このところ、ずっとお天気続き。
おかげで、まい日、大入り満員。
じいさんは、すっかりよろこんで、自分も出入り口にあらわれて、
「さあ、クマだ、クマだ。日本一の大グマだ。江戸では、初めてのおめみえ。そーれ、よってらっしゃい、見てらっしゃい」
大声をはりあげて、お客をよんでいました。
ところが、このじいさん、とつぜんの病気で床につくと、きゅうに容態がかわって、もはや、息をひきとるばかりとなりました。
それなのに、大声をあげて、
「クマだ、クマだ。日本一の大グマだー!」
と、どなってばかり。
念仏などは、ひとこともとなえません。
ああ、こんなことでは、後生(ごしょう→死んでから生まれ変わること)が悪かろうと、ばあさんは、とんとこまりはて、
「さあ、おまえさん。もうすぐ、おむかえがくるんだよ、なむあみだぶつの一つぐらいは、となえるものじゃ」
いくらばあさんが、いってきかせても、じいさんは念仏どころか、
「クマだ、クマだ」
と、わめくばかり。
まくらもとに集まった、身うちの者も、口ぐちに念仏をすすめますが、じいさんは、
「クマだ、クマだ」
の一点ばりで、どうすることもできません。
このようすを見た医者が、
「どれ、わたしが、念仏をいわせてみせましょう」
と、じいさんの耳に口をよせて、
「じいさん、明日は大雨だぞ」
と、いうと、じいさん、きゅうにしゅーんとなって、
「ああ、なむあみだぶつ、なむあみだぶつ」
おしまい
他の記念日
原子力の日
科学技術庁(現在の文部科学省)が1964(昭和39)年に制定。
1963(昭和38)年、茨城県東海村の日本原子力研究所で、日本初の原子力発電が行われました。
また、1956(昭和31)年のこの日には日本が国際原子力機関(IAEA)に加盟しました。
きょうの「366日への旅」
誕生花検索
きょうの誕生花
誕生日検索
きょうの誕生日
福娘童話集
きょうの日本昔話
福娘童話集
きょうの世界昔話
福娘童話集
きょうの小話
福娘童話集
きょうのイソップ童話
今月一覧へ トップへ