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12月13日 双子の日

12月13日 双子の日

1874(明治7)年のこの日、「双生児、三つ子出産の場合は、前産を兄姉と定む」という太政官布告が出されました。それまでは、先に生まれた子が弟妹とされていました。双子には一卵性と二卵性がありますが、一卵性の方がよく似ています。

記念日アニメ
双子の日

双子に関する昔話
(アンデルセン童話)

白鳥の王子
福娘童話集より

白鳥の王子

 むかし、11人の王子と、ひとりのお姫さまを残して、やさしいおきさきが亡くなりました。
 王さまはすぐ、新しいおきさきを迎えましたが、そのおきさきは、いじわるなおそろしい魔女だったのです。
 魔女は一年の約束で、じゃまなお姫さまを遠いいなかへ預けてしまうと、ある晩、のろいをかけて王子たちを白鳥に変え、お城の窓から追い出してしまいました。
 一年たってお城へ帰ってきたお姫さまは、にいさんたちがいないので、回りの人に聞いてみましたが、だれも教えてくれません。
 お姫さまは、にいさんたちの銀のくつを持って、にいさんたちをさがしに、広い世界へ出ていきました。
 お姫さまは、何日も何日もあるいて、森の中で糸をつむいでいるおばあさんに会いました。
「11人の若者が、ここを通りませんでしたか?」
と、聞くと、おばあさんはいいました。
「いいや。・・・でも、11羽の白鳥なら、そこの川をくだっていったがね」
「にいさんたちかもしれないわ!」
 お姫さまは川へ出て、川下へ歩いていきました。
 すると、そまつな小屋があり、中をのぞいてみると、ベッドが11台、木ぐつが11足、ならんでいました。
 お姫さまは、持ってきたにいさんたちの銀のくつをそこに置いて、小屋のかげにかくれていました。
 タ方になって、11羽の白烏が帰ってきました。
 白鳥は小屋へはいると、つぎつぎに王子になって、
「あっ! ぼくたちのくつがある! 妹がたずねてきたんだ」
と、大騒ぎで、あたりをさがし回りました。
 そして、お姫さまを見つけると、泣きながらみんなで抱きあいました。
 でも、夜が明けると、王子たちはまた、白鳥になって飛んでいかねばなりません。
「どうしたら、魔法がとけるの?」
 すると、にいさんの1人がいいました。
「ふしぎな夢を見たよ。おまえがいらくさ(→イラクサ科の多年草で、トゲがたくさんあります)をつみ、足でふんで糸を取り、布におりあげて11枚のシャツをぬうんだ。そのとき、魔法がとけるんだが、でも、そのあいだは、ひとことも口をきいてはいけないんだよ」
「かわったわ。きっと、おにいさんたちの魔法をとくわ」
 それからお姫さまは、まいにち、まいにち、野へ出て、いらくさをつみました。
 いらくさのトゲで白い指から血が流れ、足は傷ついてヒリヒリと痛みましたが、言われたとおり、泣き声も立てませんでした。
 ある日、若い王さまが、その傷だらけのお姫さまを見て、自分のうまに乗せてお城へ連れていきました。
「どうか、わたしのきさきになってください」
 王さまは、お姫さまとりっぱな結婚式をあげました。
 ところが戦争が起こって、王さまは戦場へ出かけてしまい、その留守に、お姫さまは双子の王子をうみました。
 さあ、このことを知った悪者の魔女のおきさきは、はるばるやってきて、お城の家来をつかまえると、
「いいかい、双子の王子を連れ出して、殺してしまえ」
と、いいつけました。
 そして、からになったゆりかごに、子いぬを2匹入れておき、
「おきさきが、いぬの子をうんだ!」
と、国じゅうにいいふらしました。
 悲しみをこらえて、お姫さまは、にいさんたちを助けるために、せっせといらくさの糸で布をおりました。
 やがて戦争が終わって、王さまがお城へ帰ってきました。
 王さまは、ゆりかごにいる子いぬを見ると、
「口もきかず、みょうだと思っていたが、これでわかった。おまえは、魔女であろう!」
と、お姫さまに死刑をいい渡しました。
(わたしは魔女ではありません。この11枚目のシャツにそでをつけてしまえば、お話しできるのです)
 お姫さまは心の中で叫びながら、ろうやの中でも、せっせとシャツを作り続けました。
 そうして、いよいよ、処刑場へ連れて行かれる事になりましたが、お姫さまは、連れていかれる馬車の上でも、シャツを作り続けました。
 馬車が処刑場へさしかかったとき、とつぜん、空からバタバタと羽音がして、11羽の白鳥が追いついてきました。
 お姫さまは、かかえていたシャツを白鳥に投げかけました。
 すると、白烏はみるみるうちに、11人の王子になったのです。
「王さま、今こそ、全てをお話しいたします! わたしのおにいさんに魔法をかけたのも、わたしたちの赤ちゃんをいぬと取り替えたのも、魔女のしわざです!」
 お姫さまは、今までのことを残らず王さまにお話ししました。
 そしてそこへ、
「ご安心ください。王子さまはご無事です」
と、いって、家来が双子の王子を連れてきました。
 すっかり準備のできた処刑場で、死刑にされたのは、あの、悪者の魔女でした。

おしまい

他の記念日

正月事始め,煤払い,松迎え
年神様を迎える準備を始めます。
むかしはこの日に、門松やお雑煮を炊くための薪等、お正月に必要な木を山へ取りに行きました。
江戸時代中期まで使われていた宣明暦では、旧暦の12月13日の二十八宿は必ず「鬼」になっており、鬼の日は婚礼以外は全てのことに吉とされているので、正月の年神様を向かえるのに良いとして、この日が選ばれました。その後の暦では日附と二十八宿とは一致しなくなりましたが、正月事始めの日附は12月13日のままとなりました。

ビタミンの日
『ビタミンの日』制定委員会が2000(平成12)年9月に制定。
1910(明治43)年、鈴木梅太郎博士が、米糠から抽出した脚気を予防する成分に「オリザニン」と命名したことを東京化学会で発表しました。
オリザニンは後に、この1年後に発見されたビタミンB1と同じ物質であることが判明しました。

聖ルチアの日
眼・ガラス・農業の守護聖女。
婚約者を捨ててキリスト教徒となりましたが、婚約者が彼女の目の美しさを忘れられないでいることを知って、自分の目をくりぬいて彼に送り、彼もキリスト教徒になったと言われます。
スウェーデンでは、クリスマスに若い女性が「ルチアの花冠」を被ってパンとコーヒーを恵まれない人に配る風習があります。

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