モン-サン-ミシェル

　フランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーをして「フランスのピラミッド」と言わしめたモン-サン-ミシェル。
　遠くからのぞむモン-サン-ミシェルは、まさに海に浮かぶ荘厳な岩山である。
　その神秘的な姿に魅せられて、世界中から年間250万人以上の観光客がモン-サン-ミシェルを訪れる。
　現在、静かに海に浮かぶモン-サン-ミシェルには、数奇な運命に彩られた歴史がある。
　8世紀初め、司教オベールの夢に現れた大天使ミカエルのお告げによって聖堂が建てられた。
　10世紀にベネディクト派の修道院が開かれるが、14世紀には英仏の100年戦争に巻き込まれ、フランス軍の城塞とされた。
　その後、修道院として復活するが、フランス革命では監獄に利用された。
　その間数百年にわたって増改築が繰り返され、ロマネスク、ゴシックなど各時代の建築様式が混在している。
　周囲約900ｍ、尖塔までの高さ150ｍ、陸から孤立し、まさに聖地としての佇まいであったモン-サン-ミシェルも19世紀末に防波堤が築かれ、容易に訪れることができるようになった。

　世界遺産写真と位置図

 
　
　　　　　世界遺産写真　　　　　　　　　　　　　　　　　　位置図