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粉河寺縁起絵巻
国宝写真
国宝の説明
「粉河寺縁起絵巻」は、平安後期の絵巻物。千手観音像の像立のいきさつとその利生(りしょう)を説いている。
ここにしめしたのは利生のエピソードの一部。
重病にくるしむ娘を童子(じつは千手観音)の祈祷(きとう)ですくってもらった河内の国の長者は、財宝をつんでさしだした。
しかし童子は娘のさしだした下げ鞘(さや)と紅の袴(はかま)だけをとって、「紀伊の国の粉河にいる」とつげ姿をけす。
童子をさがして旅にでた長者の一家は、翌年の春、白い川の流れをさかのぼり観音の庵をたずねあて、童子が観音の化身だったことに気づいて感涙をぬぐっている。
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