| 
     | 
      | 
     
        6年生のイソップ童話 
         
          
         
        いっしょに旅をする人間とライオン 
      
       
      
       あるとき、ライオンが人間といっしょに旅をしていました。 
   ライオンも人も、自分がえらいと思っているので、じまん話しばかりしていました。 
   そのうち、道ばたに石のちょうこくがあるところにさしかかりました。  
   そのちょうこくは、人間がライオンをしめ殺している姿(すがた)をあらわしていました。  
   人間はすっかりとくいなって、ライオンにいいました。  
  「それごらん、このとおり、やっぱり人間の方が、あんたたちライオンより強いよ」 
   ライオンは、ニヤニヤ笑いながら答えました。  
  「なあに、もしライオンがちょうこく家になれれば、人間がライオンに踏(ふ)みつけられているちょうこくがたくさん見られるだろうよ。それに、ライオンと人間のどちらが強いかなんて、分かりきっているよ。なんなら、いまこの場で、ためしてやろうか」 
  「・・・」 
   
   口先だけで、自分はすごいとじまんする人ほど、いざ、ためされると、何もできなくなってしまうものです。  
      おしまい 
        
         
         
        
       
     | 
      | 
     |