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        6年生のイソップ童話 
         
          
         
        家がらくらべをするキツネとサル 
      
       キツネとサルがいっしょに旅をしながら、どちらの家がらがりっぱかについて、いいあらそっていました。 
   それぞれが、自分の先祖がどんなにえらかったかという話をしているうちに、ある場所にさしかかりました。 
   サルはそのあたりをながめ回して、急になきはじめました。  
  「どうしたのです?」 
  と、キツネがたずねますと、サルはそこにならんでいるお墓をゆびさしてこう言いました。 
  「これが、泣かずにいられましょうか。だって、この墓はわたしの先祖につかえためしつかいやどれいたちの墓なのですから」 
  「へーえ、なるほど」 
  と、キツネがいいました。 
  「おまえさん、つきたいだけうそをつくがいいさ。そのお墓に入っている連中は、だれもあそこから出てきて、おまえがうそをついているといないのだから」 
   
   うそつきは、うそがばれる心配のない時ほど、おおぼらをふくものです。  
      おしまい 
        
         
         
        
       
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