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        5年生のイソップ童話 
         
          
         
        オオカミと子ヒツジ 
      
       川で水を飲んでいる子ヒツジをみつけたオオカミが、なにかいいがかりをつけて、子ヒツジを食い殺してやろうと考えました。 
   そこで、自分は川上にいるのに、 
  「おい、おまえがそこで水をにごらせているから、おれは水が飲めないじゃないか」 
  と、どなりました。 
  「でも、ぼくは、舌(した)の先でなめているだけですよ。それに、ぼくのほうが川下にいるのですもの、川上の水をにごらせることなんて、できませんよ」 
   オオカミは、 
  (しまった) 
  と、思い、あわてて別のことをいいました。  
  「しかし、去年、おまえはおれのおやじに、恥(はじ)をかかせたぞ」 
  「ぼく、去年なんて、まだ生まれてもいませんでした」 
   またやりかえされた、オオカミは、  
  「いくらつべこべいいわけしても、だめだ。とにかく、おれはおまえを食ってやる」 
   
   この話は、悪いことをしようときめた人には、どんなに正しい事をいってもききめがないと、いうことをおしえています。 
   こんな人にからまれたら、逃げるが勝ちです。 
      おしまい 
        
         
         
        
       
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