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5年生のイソップ童話
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漁師と小さな魚
漁師(りょうし)が海にアミを投げると、一ぴきの小さな魚がかかりました。
その小さな魚は、漁師(りょうし)にいいました。
「ぼくは、まだこんなに小さいのだから、いまはつかまえないで放して下さいな。ぼくが大人になって大きな魚になったときに、またつかまえればいいじゃありませんか。そのほうが、あなたも得するでしょう」
「よせやい」
と、漁師(りょうし)は言い返しました。
「たとえ、どんなに大きなえものだって、いつつかまるかあてにできないものとひきかえに、ちゃんとここにつかまえたえものを逃(に)がすほど、おれはバカじゃないぞ」
この話は、手に入れたものがわずかだからといって、もっと大きなもうけのあてもないのに、せっかく手に入れたものを手ばなすのは、おろかなことだとおしえています。
おしまい
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