| 
      | 
     
        4年生のイソップ童話(どうわ) 
         
          
         
おじいさんと死に神 
      
       ある日1人のおじいさんが、山でたきぎをたくさんあつめて、背(せ)なかにしょいました。 
   家が遠いので、長い長い道を、そうやって歩いていかなければなりませんでした。 
   おじいさんはすっかりくたびれて、とちゅうでいったん荷物をおろしました。  
  「やれやれ、いっそ死に神がむかえにきてくれないかなあ。おーい、死に神やーい」 
   おじいさんがこう呼(よ)びますと、たちまち死に神があらわれて、  
  「わたしを呼(よ)んだのは、なんのためかな?」 
  と、たずねました。 
   死に神のこわい顔を見たとたんに、おじいさんは気よわになって、  
  「いえいえ、なに、この荷物をしょいなおすのに、ちょっと手を貸(か)して下さればいいんで・・・」 
   
   この話は、人間はたとえどんなにつらいくらしをしても、死ぬよりは生きているほうがましだと、いうことをおしえています。  
      おしまい         
         
        
       
     | 
      | 
     |