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        5年生のイソップ童話 
         
          
         
セミとキツネ 
      
       セミが、高い木の上でないていました。 
   キツネがそのセミを食べたいと思って、ある作戦を思いつきました。 
  「セミくん、きみはいい声をしていますね。いや、本当にいい声だ。そんなにいい声で歌う方と、ぜひともお友だちになりたいので、どうかおりてきてくれませんか」 
   キツネのわるだくみに気づいたセミは、木の葉を一枚(1まい)むしって、キツネの前に落としました。  
   キツネはそれをセミだと思い、飛びついて食べてしまいました。  
   それを見たセミは、  
  「やっぱりね。おあいにくさま。わたしがおりていくと思ったら大まちがいですよ」 
   だまされたキツネはいいました。  
  「この前はこの作戦が成功したのに。どうして、わたしがきみを食べようとしている事がわかったんだ?」 
   セミはそばにあるキツネのフンをさしていいました。  
  「だって、きみのフンの中に、セミの羽がまじっているじゃないか」 
   
   身近な人の失敗は、わたしたちをりこうにしてくれます。 
      おしまい         
         
        
       
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