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        6年生のイソップ童話 
         
          
         
オオカミとおばあさん 
      
       おなかのすいたオオカミがエサをさがして、さまよっていました。 
   あるところへさしかかると、こどもの泣く声と、おばあさんがその子をしかっている声が聞こえました。 
  「もう泣くのはおやめ。やめないと、おまえをオオカミにやってしまいますよ」 
  「しめしめ」 
   オオカミは、おばあさんが本気でいっていると思ったので、そこに立ち止まって、長いこと待っていました。  
   そのうち、日がくれてしまいました。  
   するとまた、おばあさんの声がしましたが、こんどは、こどもをあやしながらこんな事をいっているのです。  
  「よしよし、いい子だ。オオカミがきたら、おばあちゃんとぼうやと、2人で殺してやろうね」 
   これを聞いて、オオカミは、  
  「ここのうちの人は、口でいうことと、じっさいにすることとが、べつべつらしい」 
  と、いいながら、また歩き始めました。 
   
    この話は、いうことと、することが、ぜんぜんちがう人たちに聞かせる話です。  
      おしまい 
        
       
         
         
        
      
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