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        4年生のイソップ童話(どうわ) 
         
          
         
王さまを欲(ほ)しがるカエル 
      
       自分たちのところに、王さまがいないのを悲しんでいたカエルが、ゼウスの神のところへおつかいを出して、王さまを下さいとたのみました。 
   ゼウスはカエルたちがバカなのを見て、沼(ぬま)の中に木ぎれを落ちしました。 
   カエルたちは、はじめ、その音におどろいて、沼(ぬま)の底(そこ)にもぐりました。 
   けれど、いくらたっても、その木ぎれがうごかないものですから、浮(う)きあがってきてそれをバカにして、その上にのってすわっていました。  
   でも、そんな王さまをもっては、肩身(かたみ)がせまいと思ったので、カエルたちはもういちど、ゼウスのところにやってきて、王さまをとりかえて下さいと、たのみました。  
   はじめの王さまは、あんまりぐずだというのです。  
   すると、ゼウスはカエルたちに腹(はら)をたてて、こんどはヒドラという大蛇(だいじゃ)をよこしたので、カエルはみんなのまれてしまいました。  
   
   たよりなくても、悪くない王さまのほうが、強くてもひどい王さまよりは、まだましだというお話ですが、それにしても、ゼウスもいじわるですね。 
      おしまい         
         
        
       
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