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        6年生のイソップ童話 
         
          
         
モミの木とイバラ 
      
       大きくて立派(りっぱ)なモミの木が、足元のイバラを見下していいました。 
  「おほん。私(わたし)は世の中に色々と役に立つ、いだいなモミの木さまだ。・・・おや? 私(わたし)の足元に生えているお前は、全身がトゲトゲで、みんなからきらわれているイバラだな。お前に一つ聞くが、お前には一体、何の取り柄(とりえ)があるのだ?」 
   すると、イバラがこういいました。  
  「確かに、私(わたし)には何の取り柄(とりえ)もありません。でも・・・」 
  「・・・でも、なんだ?」 
  「あっ 、ほら、ほら。オノを持ったきこりが、やって来ましたよ。まっすぐこっちへ向かってきますね。私(わたし)たちに、なにか用でしょうか? いや、わたしはトゲトゲのきらわれ者ですから、きっと、あなたに用でしょう。人気者はたいへんですね。・・・あれ? どうしました? 風もないのに、急に震(ふる)え出したりして」 
   
   この話は、不安を抱(かか)える金持ちよりも、貧乏(びんぼう)でも平凡(へいぼん)な生活の方がいいと、いうことを教えています。  
      おしまい 
        
         
         
        
       
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