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        3年生の日本昔話(にほんむかしばなし) 
          
          
         
らんまのろくろっくび 
       むかしむかし、あるさむらいが、たびにでたあと、こころぼそくなったおくさんが、おてつだいさんをたのみました。 
   たいへんよくはたらくおてつだいさんで、料理(りょうり)にせんたくに買いものに、子どもたちのせわもしてくれます。 
   あるばんのこと。  
   おくさんは、となりのざしきからきこえてくる、おてつだいさんのくるしそうなこえに、目をさましました。  
  「どうしたのかしら?」 
   おくさんは小さなあかりを手に、となりのざしきをのぞいてみてビックリ。  
   おてつだいさんは、小さなびょうぶのむこうにねむっていましたが、なんとそのくびが、スーッとのびているのです。  
   小さなあかりをたよりに、のびたくびすじをたどってみると、なんと、くびがのびにのびて、らんま(→天井(てんじょう)としょうじのしきいの間にある、かん気や明(あ)かり取(と)りの空間)に、のっているではありませんか。  
   そして、そのままスヤスヤとねむっているのです。  
  「ひいーっ! ろくろっくび!」 
   おくさんはあまりのことに、おもわず気をうしなってしまいました。  
   しばらくしておくさんは、おてつだいさんにだきおこされましたが、そのときにはもう、くびはもとにもどっていました。  
   でも、おくさんはまもなく、このおてつだいさんにひまをだした(→やめてもらうこと)ということです。  
      おしまい 
        
       
         
         
        
      
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