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こむそう(こむそう)
虚無僧(こむそう)とは、中国唐代(ちゅうごくとうだい)の普化(ふけ)禅師(ぜんじ)を祖(そ)とする普化宗(ふけしゅう)の僧侶(そうりょ)のことです。
江戸時代(えどじだい)、罪(つみ)をおかした武士(ぶし)は、普化宗(ふけしゅう)の僧(そう)になれば刑(けい)をまぬがれることができたといい、浪人者(ろうにんしゃ)やかぶき者(もの)の中(なか)から、天蓋(てんがい)という筒形(つつがた)の深編笠(ふかあみがさ)をかぶり、黒衣(こくい)に袈裟(けさ)、丸(まる)ぐけ帯(たい)に下駄(げた)という姿(すがた)で、いっさいの仏事(ぶつじ)もおこなわず、尺八(しゃくはち)をふいて托鉢(たくはつ)修行(しゅぎょう)をおこなう者(もの)があらわれました。
京都明暗寺(きょうとめいあんじ)が虚無僧寺総本山(こむそうじそうほんざん)となり、全国(ぜんこく)の虚無僧(こむそう)、虚無僧寺(こむそうじ)の統制(とうせい)をおこない、17世紀(せいき)には最盛期(さいせいき)をむかえますが、18世紀(せいき)になると、徳川家康(とくがわいえやす)からあたえられたという虚無僧掟書(こむそうおきてしょ)と称(しょう)する偽文書(ぎぶんしょ)をもちあるき、天下(てんか)を横行(おうこう)するようになったため、幕府(ばくふ)はたびたび取り締(とりし)まりをおこないます。
一方(いっぽう)で、虚無僧(こむそう)のイキな姿(すがた)は江戸(えど)で人気(にんき)をよび、歌舞伎(かぶき)や浮世絵(うきよえ)の題材(だいざい)とされたり、尺八音楽(しゃくはちおんがく)も流行(りゅうこう)して、江戸(えど)や京都(きょうと)に指南所(しなんじょ)が開(ひら)かれました。
こむそうが登場(とうじょう)する、主(おも)な昔話(むかしばなし)。
・旅(たび)は道連(みちづ)れ