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        4年生の江戸小話(えどこばなし) 
        
      まり 
      
        むかし、江戸に行った田舎者が、生まれて初めて『まり』を見ました。 
 そして村へ帰ると、さっそく村人たちに報告をしました。 
「江戸ではな、とても珍しい生き物がいるんだ。 
 そいつは、まりという小鳥でな。 
 白くて、丸くて、鳥のくせに羽がない。 
 そのくせに、これがよく飛ぶんだ。 
 それを、皆で飛ばして遊んでいると、可愛そうな事に一人のバカがこの鳥をふんでしまったんだ。 
 そしたらまりは『プシュー』と屁をして、それっきり死んでしまった。 
 ありゃあ、本当に変わった鳥だった」 
      おしまい         
         
        
       
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