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福娘童話集 > アニメかみしばい 野ネズミと家ネズミ
野ネズミと家ネズミ
アニメサイズ
Max 1920×1080 字幕「日本語」「英語」「中国語」
イラスト myi ブログ sorairoiro
野ネズミと家ネズミ
イラスト版
野ネズミと家ネズミとは、とても仲良しでした。
家ネズミは友だちの野ネズミに呼ばれて、ご馳走になりに、いそいそと野へ出かけました。
ところがオオムギとコムギばかり食べさせられたので、こう言いました。
「これじゃあ、きみ、まるでアリの生活だ。家へ来ればうまい物がいっぱいあるから、一緒に来て何でもおあがりよ」
そこで2匹は、すぐさま出かけました。
そして家ネズミが見せたのは、マメやムギの他にヤシの実やチーズやハチミツや果物のでした。
そこで野ネズミはビックリして、家ネズミの暮らしをたいそう褒めて身の不幸せを嘆きました。
さて、いよいよごちそうに手を出そうとした時、急に人間が戸を開けました。
ネズミは臆病ですから、2匹ともその音に驚いて壁の割れ目に飛び込みました。
しばらくして今度こそごちそうを食べようとしましたが、また別の人が部屋の中へ入ってきました。
それを見て、ネズミはまた穴に飛び込んで隠れました。
そこで野ネズミはお腹の空いた事など忘れて、ためいきをつきながら家ネズミに言いました。
「さようなら。
きみは危ない目や怖い目にさんざん会いながら腹一杯食べて機嫌良くそれを味わっているが、
わたしはいくらみじめでも怖い目に会わずにオオムギやコムギを食べてのんきに暮らしていくよ」
ビクビクしながら贅沢するよりは、質素でも、のんびり生きている方が良いのです。
おしまい
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