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    福娘童話集 > 絵本紙芝居(アニメかみしばい) おじいさんと孫 
         
          おじいさんと孫 
           
          アニメサイズ
        Max 1920×1080 字幕「日本語」「英語」 
        
         
        イラスト 「愛ちん(夢宮愛)」  運営サイト 「夢見る小さな部屋」 
         
        おじいさんと孫 
         
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        イラスト版 
      
       むかしむかし、ひどく年を取ったおじいさんがいました。 
 おじいさんは目は悪く、ボンヤリとしか見えません。 
 おまけに耳もよく聞こえず、いつもひざがガタガタと震わせていました。 
 テーブルに座っても上手にスプーンを持つ事が出来ず、いつもスープをこぼしていました。 おじいさんの息子と、そのお嫁さんは、その事が嫌でたまりません。 
 だからおじいさんをテーブルから見えない様に暖炉(だんろ)の後ろに座らせ、そこで食事をする様に言いました。 
 のけ者にされたおじいさんの目は、いつも涙でぬれていました。 
 
 ある時、震える手で食事をしていたおじいさんは、皿を床に落として皿を割ってしまいました。 
 息子とお嫁さんはブツブツと文句を言うと、その日はおじいさんに何も食べさせませんでした。 
 次の日、お嫁さんはおじいさんの為に、ほんの少しのお金で小さな木の皿を買いました。 
 その日からおじいさんは、その小さな小皿に入る分しか食べさせてもらえませんでした。 
 
 ある日、四才になる男の子が、小さな板きれを集めて何かを作っていました。 
 それを見たお父さんが、男の子に尋ねました。 
「お前は、そこで何をしているんだね?」 
 男の子はニッコリ笑うと、お父さんに答えました。 
「ぼく、これで小さなおけをこしらえるんだよ」 
「ほう、上手なもんだね。でも、そんな小さなおけを何に使うんだい?」 
「うん。ぼくが大人になったらね、お父さんとお母さんは、このおけでご飯を食ベるんだよ」 
 これを聞いた息子とお嫁さんは、しばらく顔を見合わせていましたが、やがて二人とも泣き出してしまいました。 
 そして二人は暖炉の後ろにいるおじいさんを、すぐにテーブルのところへ連れてきました。 
 
 この時から、おじいさんはみんなと一緒のお皿で、みんなと一緒に食事をする事が出来ました。 
 そしておじいさんがスープをこぼしたり、震える手でお皿を割ったりしても、二人とも何も言わなくなりました。 
      おしまい 
         
          
           
          
          
       
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