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8月2日のイソップ童話
  
  
  
  神さまの像を売る男
   ある男が、木をほってヘルメス(→詳細)の神の像をつくり、それを市場で売ろうとしました。
    しかしだれ1人かいにきません。
    男は、どうやったらお客をあつめることができるだろうと考えました。そして、
  「お金もうけさせてくれる、ありがたい神さまはいらないかね」
  と、大声でさけびました。
    すると、そばでこれを聞いていた人がいいました。
  「おいおい、きみ、そんなにありがたい神さまなら、どうして売ったりなんかするんだ。自分で持っていて、お金をもうければいいじゃないか」
  「だって、おれはいますぐお金が欲しいのに、この神さまはなかなかお金をもうけさせてくれないからさ」
  
    この話は、よくぶかくていじきたない人に聞かせてやる話しです。
おしまい