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世界の恩返し話 第6話
お百姓さんとワシ
お百姓さんが、畑へ出かけていきました。
とちゅうで、ワナにかかった1羽のワシ(→詳細)を見つけました。
「羽も姿もなんて美しいのだろう。さすがは鳥の王さまだ」
お百姓さんは感心してながめるうちに、ワシを逃がしてやりたくなりました。
ワナを外してやると、ワシはつばさを広げて、大空高く飛び去っていきました。
何日かたって、お百姓さんがふるい石かべの下に腰をおろし、一休みしているときでした。
とつぜんあのときのワシがあらわれ、その足の先でお百姓さんの頭から帽子を奪い取りました。
「なっ、なにをする」
お百姓さんは立ち上がり、後を追いました。
するとワシは、帽子を落としてどこかへいってしまいました。
お百姓さんがそれを拾って後ろを振り向くと、さっきまで自分が座っていたところに、石かべがこわれて、たおれているではありませんか。
ワシは、お百姓さんに助けられた恩返しをしたのでした。
人から親切にされた時は、恩返しをしなければなりません。
そうすれば、あなたが人に親切にしたとき、恩返しをしてもらえるかもしれません。
おしまい
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