福娘童話集 > お話し きかせてね > きょうのイソップ童話
イノシシと馬と猟師
イノシシと馬が、同じ野原で暮らしていました。
イノシシがいつも草を踏み荒らすし、小川の水を汚すので、馬はこらしめてやろうと思って猟師に、
「あのイノシシをやっつけたいから、手伝いをして下さい」
と、頼みました。
すると猟師は、
「お前がくつわをつけて、わたしを背中に乗せなければ、手を貸すわけにはいかないよ」
「はいはい。その通りにしますから、よろしく」
そこで猟師は馬にまたがってイノシシをやっつけましたが、その後、馬に乗ったまま自分の家に帰って馬を小屋につないでしまいました。
協力を頼む相手は、慎重に選びましょう。
おしまい
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