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          福娘童話集 > お話し きかせてね > 江戸小話の朗読 
         
        
      こたつ 
      
        こたつ(→詳細)をみたこともない、都から遠くはなれた、いなかの話です。 
「おらが村のしょうやさまは、都から、こたつというものを、買ってこられたそうな」 
 こんなうわさが、パッとひろまりました。 
 村の者は、 
「いったい、こたつとは、どんなものだろう」 
 みにいきますと、とちゅうで、となり村の五郎兵衛(ごろうべえ)と、すれちがいました。 
「よう、いまごろみんなそろって、どこにいくんだ」 
と、五郎兵衛がきくので、村の者は、 
「これから、こたつをみにいくのさ」 
 すると、五郎兵衛は、 
「そいつは、みにいくことはねえぞ」 
「そりゃまた、なぜだ?」 
「ばかばかしい、ふとんをかけて、みせねえのだから」 
      おしまい 
         
         
        
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