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          福娘童話集 > お話し きかせてね > 日本昔話の朗読 
         
          
         
アマガエルが鳴く理由 
千葉県の民話 → 千葉県の情報 
      
      
       むかしむかし、アマガエルのお母さんは、自分の息子がとてもヘソ曲がりな事をとても心配していました。 
 そこで何度も何度も注意しましたが、息子のヘソ曲がりは一向に直りません。 
 やがて、お母さんが年を取って息を引きとる時、お母さんはヘソ曲がりな息子を呼んで、こう言いました。 
「息子や、お前に最後の頼みがあります。どうか、わたしのお墓は、川端の低い所に粗末な物をつくっておくれ」 
 こう言っておけば、へそ曲がりな息子は、反対に丘の上に立派なお墓を作るに違いないと考えたのです。 
 そして次の日、お母さんガエルは死んでしまいました。 
「お母さん、いつもへそ曲がりで苦労をかけてごめんな」 
 さすがのへそ曲がりも、母親の遺言には、いつものように逆らう気にはなれませんでした。 
 そこで言われた通りに、川端の低い所に粗末なお母さんの墓を作ったのです。 
 でも、こんな所にお墓を作っては、ちょっと雨が降って川の水かさが増しただけでも、流されてしまうかもしれません。 
 そこで心配した息子は、雲行きがあやしくなると、 
♪ケロケロッ ケロケロッ 
♪ケロケロッ ケロケロッ 
と、鳴いて、 
「天の神さま、どうか、お母さんの墓を流さないでください」 
と、天の神さまにお願いしたそうです。 
 
 この時からアマガエルは、雲行きあやしくなると鳴くようになったのです。  
      おしまい 
        
         
        
       
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