アレルギーについて
アレルギーとは、通常は無害な外来の物質に対して過剰な反応がひきおこされる状態をいいます。
子どものよくかかるアレルギーの代表的な物に、「アトピー性皮膚炎」「アレルギー性結膜炎」「アレルギー性鼻炎」「じんましん」「食物アレルギー」があります。
ここでは、この5つのアレルギー症状について説明します。
アトピー性皮膚炎
こんな病気
かゆみの強い湿疹(しっしん)が頭、顔、首、ひじの内側、ひざの裏側など、皮膚のやわらかい部分に出現。
年齢によって、湿疹のできる場所が変わります。
赤ちゃんは主に、頭や顔。
ジクジクと水をもって、かさぶたのようになることがあります。
治療
アトピー性皮膚炎はダニ、花粉、ほこり、また食物では卵、牛乳、大豆などがアレルゲン(アレルギーの原因)ではないかといわれています。
湿疹の原因を医師に調べてもらい、疑わしいアレルゲンがわかったら、医師の指示に従います。
医師は症状によって、保湿剤やステロイド剤(副腎皮質ホルモン)の軟膏(なんこう)や、抗アレルギー剤を処方(しょほう)してくれます。
その他
湿疹をかきこわすと、悪化してしまいますので、子供のつめは、短く切ってあげてください。
肌にふれる下着類は、吸湿性の高い木綿製品を選びます。
赤ちゃんの場合は、抱っこするママやパパの衣類も、刺激の少ない物を選んでください。
ジクジクした湿疹には、無香料で殺菌力の強い石けんを使用し、乾燥した湿疹は、皮脂を取りすぎない弱い石けんを使います。
いつも皮膚は、清潔にしておきます。
アレルギー性結膜炎
こんな病気
目が赤く腫(は)れてかゆくなる病気です。
ほかのアレルギーが原因になっています。
治療
ステロイド剤、抗アレルギー剤、抗炎症剤の点眼薬を使用します。
腫れやかゆみがひどい場合、冷たいタオルで目を冷やすと効果的。
その他
家の中はいつも清潔にし、ペットは飼わないようにしてください。
アレルギー性鼻炎
こんな病気
かぜでもないのに、鼻水やくしゃみ、鼻づまりなどを起こします。
一年中症状が出るものと、季節性のものがあります。
ダニやほこり、ペットの毛やフケがアレルゲン(アレルギーの原因)の場合は、一年中症状が出て、花粉がアレルゲンの場合は、花粉の季節だけ症状が出ます。
治療
部屋のそうじをこまめに行い、アレルゲンとなりそうなダニやほこりをためないことが大切です。
その他
同じような症状だからといって、大人用の点鼻薬を子供に使うのは危険です。
薬は小児科医や耳鼻科医の指示に従って、正しく使いましょう。
じんましん
こんな病気
皮膚に、強いかゆみをともなった、盛り上がったような赤い発疹ができます。
体中のどこにでも突然でき、数分で消える場合もあれば、数日から数週間かかることもあり、症状がまんせい化する場合もあります。
治療
かゆみをやわらげるには、冷水でしぼったタオルや保冷材で冷やします。
また、医師の指示に従い、かゆみ止めの注射を受けたり、薬を服用したりもします。
その他
特定の食物や薬物、寒さ、まさつ、動物、植物、化粧品、ストレスや疲労など、あらゆることが原因になるといわれています。
食物アレルギー
こんな病気
特定の食べ物を食べたときに、アレルギー症状が出ます。
嘔吐(おうと)、下痢(げり)、じんましん、皮膚炎といろいろ。
時には、呼吸困難などで命にかかわる場合もあります。
治療
アレルゲンであるとわかっている食品は、食べないことが基本です。
どの食品がアレルゲンとなっているか自己判断せず、医師に相談しましょう。
以前にひどいアレルギー症状を起こした食物は、絶対にとってはいけません。
その他
アレルゲンになりやすい食べ物の代表は、卵、牛乳、大豆。
ツボ療法
アレルギーは、なかなか改善しにくい病気で、毎日根気よく続けることが大切です。
効果のあるツボは複数ありますが、背中の「しんちゅう」「だいつい」。足の「うらないてい」が特に効果的です。
料理薬
料理薬のポイント
・卵や小麦粉など、色々な食材がアレルギーに関与しますので、ここでは特定の料理薬をご紹介できません。
アレルギー体質の方は、医師の指導のもとに、食事を取って下さい。