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2018年9月24日の新作昔話
クジャクとユノ
イソップ童話 → 福娘童話集のイソップ童話
あるときクジャクが、女神のユノに不満を申し立てました。
「ナイチンゲールは、その歌声で皆を幸せな気分にさせるのに、自分が口を開くと、その途端に皆が笑い出すのです」
すると女神は、クジャクに言いました。
「でもお前は、美しさや大きさの点で勝っているではありませんか。首は豪華なエメラルドで輝き、そして色とりどりの立派な尾が大きく広がる」
するとクジャクが、こう答えました。
「しかし、いくら美しくても歌声で劣っていては、その美しさも輝きません」
すると女神が、こう言ってたしなめました。
「よいですか、それぞれには領分というものがあるのです。ワシには強さ、ナイチンゲールには歌声、ワタリガラスは瑞兆(ずいちょう→めでたい知らせ)を知らせ、小ガラスは凶兆(きょうちょう→よくない知らせ)を知らせます。そしてお前には美しさがあるのです。皆は与えられたもので満足しているのですよ」
人は他人が自分の持っていない物を持っているとうらやましがりますが、自分には他人が持っていない物を持っている事に気づかなければなりません。
おしまい
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