2022年9月5日の新作昔話
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
むかしむかし、カキの種(たね)をひろったサルが、 おいしそうなおにぎりを持ったカニに、ばったりと出会いました。 サルはカニのおにぎりが欲しくなり、カニにずるい事を言いました。 「このカキの種をまけば、毎年おいしいカキの実がなるよ。どうだい、おにぎりと交換してあげようか?」 そして、せっせと水をやりながら、 ♪早く芽を出せ、カキの種 さっきまいたカキの種から芽が出てきて、ぐんぐん大きくなりました。 ♪早く実がなれ、カキの木よ 「よし、これでカキが食べられるぞ」 と、カニはカキの実を取りに行こうとしましたが、カニは木登りが出来ません。 困っていると、さっきのサルがやって来て言いました。 サルはスルスルと木に登ると、自分だけ赤いカキの実を食べ始めました。 「うるさい、これでもくらえ!」 「いたい、いたい、サルさんずるい」 そしてお見舞いに来た友だちの臼(うす→もちをつくる道具)とハチとクリに、その事を話しました。 話しを聞いたみんなは、カンカンに怒りました。 「ようし、みんなであのサルをこらしめてやろう」 みんなはさっそくサルの家に行き、こっそりかくれてサルの帰りを待ちました。 ふるえながら帰ってきたサルがいろりにあたろうとしたとたん、いろりにかくれていたクリがパチーンとはじけて、サルのお尻にぶつかりました。 「あちちちっ、水だ、水」 お尻を冷やそうと水がめのところへ来ると、水がめにかくれていたハチにチクチクと刺されました。 ドスーン! それから改心(かいしん)したサルは、みんなと仲良くなりました。 おしまい 読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。 おまけ 読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。 おまけ 読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。 |
|