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第 33話
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敵同士
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投稿者 : 神栖星花研究所 「神栖星花研究所」
互いに相手を殺したいと思っている二人の男が、同じ船に乗り合わせました。
今から船をおりる事は出来ず、二人は少しでも離れようと、一人は船尾に、一人は船首に移動しました。
しばらくすると船は激しい嵐に巻き込まれて、沈没するのが時間の問題となりました。
船尾にいた男が船員に、船尾と船首のどちらが先に沈むかと尋ねると、船員は船首が先に沈むだろうと答えました。
すると船尾の男は、満足そうにこう言いました。
「そうか、それなら死も苦痛ではない。なにしろ、私よりも先にあいつが死ぬのを見られるのだから」
このお話は、『不幸な状況でも嫌いな相手よりましであれば我慢出来る』と教えています。
おしまい
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