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福娘童話集 > 日本昔話 > その他の日本昔話 >一夜城 豊臣秀吉の出世物語

第 103話

一夜城
※城のイラストは墨俣城ではなくイメージです。

一夜城

豊臣秀吉の出世物語

 織田信長は美濃(みのう→岐阜県)の斉藤家を攻めるために、国境近くの長良川に城を作ろうと考えました。

 信長は重臣の佐久間信盛(さくま のぶもり)に城作りを命じますが、斉藤家の攻撃を受けて失敗。
 次に重臣の柴田勝家(しばた かついえ)に城作りを命じますが、これも斉藤家の攻撃を受けて失敗。
 腹を立てた信長は、家来達に怒鳴りました。
「ええい、なぜ二度も失敗する! 城さえ出来れば、斉藤家に攻め入る事が出来るというのに!」
 確かに斉藤家を攻めるには長良川に城が必要ですが、信長の手足とも言える信盛と勝家に出来ないのであれば誰にも出来ないと思われました。

 そこへ、日吉丸から木下藤吉郎と名を変えた、若かりし頃の秀吉が名乗り出たのです。
「殿、城作りは、この藤吉郎にお任せ下さい。七日の間に、城を作って見せましょう」
 この言葉に、信盛と勝家が激怒しました。
「サルがつけあがるな! 我らにも出来なかった事が、お前に出来るか!」
 信長も信盛と勝家と同じ意見でしたが、このまま城を作る事が出来なければ斉藤家を攻める事は出来ません。
(うむ、ここはサルに任せてみるか)
 信長は、藤吉郎に命じました。
「サル、お前に任せよう。ただし期限は、お前が言った七日だ。一日でも遅れる事は許さん」
「はい、必ずや成功させて見せます」

 信長の許可を得た藤吉郎は、以前から面識のある地元の土豪(どごう→権力者)の蜂須賀小六(はちすかころく)と手を組み、城作りの準備を始めました。
 その準備と言うのは、木材を切りそろえて壁を作り、その壁を組み合わせて建物にすると言う物です。
 それは今で言う、プレハブです。

 丁度梅雨時だったので、大雨が降りました。
 大雨では敵と味方が分からなくなるので、織田家と斉藤家の両陣とも戦を中断しました。
「よし、天は我らに味方したぞ。城作り開始だ!」
 藤吉郎の合図に、木材を切りそろえて作った壁がいかだの様に長良川に流されました。
 川の下流で蜂須賀小六の部下が壁のいかだを受け取り、次々と建物の形に組んでいきます。

 夜明け、雨があがったので両陣の見張りが長良川に行ってみると、何と一夜にして城が出来ているではありませんか。
 城と言っても木材を組んだだけの粗末な建物ですが、この城によって信長は斉藤家に勝利したのです。

おしまい

→ 墨俣一夜城(墨俣歴史資料館) | 大垣市

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