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第237話

人間になったクマ

人間になったクマ
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 むかしむかし、人間にあこがれているトラとクマが、洞窟の中で一緒に暮らしていました。
「ああ、人間になれたら、どんなにいいだろうね」
「ええ。もし神さまに会う事があったら『わたしたちを人間にして下さい』と、お願いしてみましょう」
「うん、そうしよう」

 そんなある日の事、神さまが地上の様子を見に来たのです。
 それを知ったトラとクマは、大あわてて神さまの所へ走っていくと、
「神さま。どうかわたしたちを、人間にして下さい」
「どうしても、人間になりたいのです」
と、言いました。
「うむ、人間にか。出来ぬ事ではないが、それには苦しい修行が必要だぞ」
「はい。人間になれるなら、どんなに苦しい修行にも耐えてみせます!」
「わたしも、耐えて見せます!」
 トラとクマの決心が固いのを知った神さまは、二匹にこう言いました。
「人間になるには、体からけもの臭さを取らねばならん。
 お前たちにヨモギとニンニクをやるから、今から百日の間、洞窟の中でヨモギとニンニクだけを食べ、太陽の光をあびずに暮らすのだ。
 そうすれば体からけもの臭さが消えて、お前たちは人間になれるであろう」
「はい、ありがとうございます」
「わたし、かならず人間になってみせます」
 こうしてトラとクマは洞窟にこもって、ヨモギとニンニクだけの生活を始めました。

 最初のうちは、二匹ともがんばりました。
 でも肉食のトラにはヨモギとニンニクだけの生活には耐えられなくなり、人間になるのをあきらめて洞窟から出て行ってしまいました。
 でもクマは神さまの言いつけをしっかりと守り、百日目には、ついに人間の女になる事が出来たのです。
 でも、ここには結婚する相手がいないので、クマだった女の人はずっと一人ぼっちで暮らしていました。

 そんなある日、女の人は神さまに祈りました。
「神さま、いくら人間になれても、一人ではさみしいです。どうかわたしに、男の子を授けてください」
 すると神さまが、女の人に言いました。
「男の子を授かるには、人間の男と結婚しなければならない」
「結婚を? ・・・ですが、もともとクマであったわたしなんかと結婚してくれる男の人など、どこを探せばいるのでしょうか?」
 すると神さまは、自分自身を人間の若者に変えて言いました。
「では、わたしがお前と結婚しよう」
 こうして神さまだった若者とクマだった女の人は、夫婦になったのです。

 やがて女の人は男の子を産み、その男の子を檀君(タンクン)と名付けました。
 檀君は父親である神さまの仕事を手伝い、地上の王となりました。
 それから檀君は千五百年の間、立派な王さまとして国を治め、千九百八歳で亡くなったという事です。

おしまい

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