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12月8日のイソップ童話
川と皮
川が、自分の流れに運ばれていくウシの皮を見て、
「きみはなんという名まえなの」
「ぼくは、かたい皮の『かたし』というんだ」
すると川は、どんどん流れをはやめながらいいました。
「きみ、早く名まえをかえろよ。わたしがこうやって、もうすぐきみをやわらかくしてしまうから」
かたい皮のように、いばって、つよがっているくせに、不幸な目にあうと、フニャフニャになってしまう人がよくいます。
おしまい