福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 12月のイソップ童話 > ごましお頭の男と女たち
12月15日のイソップ童話
ごましお頭の男と女たち
白髪がふえて、ごましお頭になった男が、2人の女となかよくしていました。
1人の女はわかくて、もう1人は年よりでした。
年よりの女は、自分よりも年下の男を恋人にするのははずかしいと思って、男があそに来るたびに、ごましお頭から黒い毛ばかり、こっそりすこしずつぬくことにしました。
いっぽう、わかい女は、年よりの恋人ではていさいが悪いと思って、白髪だけをこっそりぬきました。
こうして、かわるがわる白い毛と黒い毛をぬかれたために、とうとう男はツルツルのはげ頭になってしまいました。
このように、なにごとでも気持ちが1つになっていないと、かならずこまったことがおこるものです。
おしまい