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ミイラ
ミイラ(Mummy)とは、人間(にんげん)あるいは動物(どうぶつ)の死体(したい)が腐敗(ふはい)することなく原形(げんけい)をとどめているものをいい、乾燥地帯(かんそうちたい)や寒冷地(かんれいち)などで偶然(ぐうぜん)できるものもふくまれますが、一般的(いっぱんてき)には、腐敗防止(ふはいぼうし)の薬品類(やくひんるい)をつかうなどして人工的(じんこうてき)につくられたものをいいます。
人工的(じんこうてき)なミイラは、古代(こだい)エジプトのものがとくに有名(ゆうめい)で、死後(しご)の世界(せかい)を信(しん)じる宗教的(しゅうきょうてき)な理由(りゆう)によって製造(せいぞう)されたと考(かんが)えられています。
古代(こだい)のミイラ製造法(せいぞうほう)は、死体(したい)の脳(のう)と内臓(ないぞう)をとりのぞき、空洞(くうどう)にさまざまな香油(こうゆ)、化学物質(かがくぶっしつ)をつめ、死体(したい)を香料(こうりょう)と塩(しお)をまぜた炭酸(たんさん)ソーダにつけて、同(おな)じ液(えき)にひたした布(ぬの)でまきます。
古代(こだい)エジプト人(じん)が作(つく)ったミイラは品質(ひんしつ)がよく、3000年(ねん)以上(いじょう)たって開封(かいふう)されたミイラの足(あし)が、まだやわらかく、弾力(だんりょく)をたもっていたこともあるそうです。
歴史学者(れきしがくしゃ)によれば、ミイラづくりがすたれた700年(ねん)ごろまでに7億3000万(7おく3000まん)ものミイラがつくられ、いまだに数百万体(すうひゃくまんたい)のミイラが未発見(みはっけん)でねむっているそうです。
また日本(にほん)でも、奥州藤原氏(おうしゅうふじわらし)3代(だい)のミイラは有名(ゆうめい)で、これは修行(しゅぎょう)のために断食(だんじき)し、そのまま死(し)んでいくというもので、死後(しご)に処理(しょり)されるのではなく、みずからミイラ化(か)するというところに特徴(とくちょう)があります。
ミイラが登場(とうじょう)する、主(おも)な世界昔話(せかいむかしばなし)。
・ゆうれいをせおう娘(むすめ)
・魔術(まじゅつ)の本(ほん)