12月27日のイソップ童話
ロバとニワトリとライオン
ニワトリがロバといっしょに、エサをあさっていました。
そのとき、ライオンがロバをめがけてやってきました。
ニワトリがおどろいて、
「コケーコ、コケーコ」
と、なきますと、ライオンは逃げだしました。
なぜなら、どういうわけか、ライオンはニワトリの鳴き声をこわがるのだそうです。
ところがロバは、ライオンが逃げだしたのは、自分をこわがったためだと思いこんで、どんどん追いかけていきました。
ニワトリの鳴き声が聞こえないところまで追いかけていくと、ライオンはロバのほうにむきなおって、食い殺してしまいました。
ロバは死にぎわに、いいました。
「わたしはなんてバカだろう。さむらいの家に生まれたわけでもないのに、いくさをする気になったなんて」
このお話しは、わざと弱みをみせた敵に、うっかりおそいかかると、きけんな目にあうということをおしえています。
おしまい
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