きょうの日本昔話
童話集 > 日本 > 6月

6月8日の日本の昔話

清水の観音さまのお告げ

清水の観音さまのお告げ
京都府の民話

 むかしむかし、運にめぐまれない正直者の男が、幸運を祈って清水の観音さまへ願かけに行きました。
 すると満願の前夜、夢枕に観音さまがたって、ありがたいお告げをしてくれました。
「お前はよくよく運のない男だが、正直に生きておるほうびに、一つだけ運をさずけよう。明朝、お堂から飛び降りてみよ」
「えっ、飛び降りるのですか?」
 男が目を覚ますと、ちょうど夜明けでした。
「もしかすると、死ぬかも知れないが。・・・ええい!」
 男は意を決してお堂から飛び降りると、その拍子に目玉が二つ抜け落ちてしまいました。
「ああっ、これは大変だ!」
と、男があわててはめた目玉の片方は、前後ろが反対でした。
 しかし、このおかげで腹の中が手に取るようによく見えるのです。
 男はその後、医者になって大金をもうけたということです。

おしまい

きょうの「366日への旅」
記念日検索
きょうは何の日?
誕生花検索
きょうの誕生花
誕生日検索
きょうの誕生日
福娘童話集
きょうの世界昔話
福娘童話集
きょうのイソップ童話
福娘童話集
きょうの小話

今月一覧へ トップへ