2月6日の日本民話
きかずの神さま
長野県の民話
むかしむかし、諏訪(すわ)には、何でも願い事をかなえてくれる神さまがいたそうです。
そして願い事をかなえてもらったら、お礼に団子や餅をお供えしたのですが、年月がたつにつれて、人々はだんだんお供え物をしなくなりました。
神さまはそんな人間の身勝手に腹を立てて、それっきり、いくらお参りしても願いをかなえてくれなくなったのです。
そんなある日、村一番の貧しい男が、神さまのところにやってきました。
男はいくら働いても、暮らしが楽にならないので、やけくそになってしまい、
「もうおらは、生きていたくねえ。いっその事、もっと貧しくなって早く死なせて下せえ」
と、お願いしたのです。
ところが、それから男に運が向いてきて、たちまち大金持ちになったのです。
その噂が広まり、神さまのもとには再び人々がお参りに来るようになったのです。
けれども普通にお願いしても願いをかなえてくれず、反対に不幸な事を願うと幸せにしてくれるので、人々はその神さまを『きかずの神さま』と呼んだそうです。
おしまい
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