きょうの日本民話
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2009年 2月10日の新作昔話
田荒らしの馬
群馬県の民話
むかしむかし、ある村で、村人たちの作った稲が毎夜のように食い荒らされるという事件がありました。
怒った村人が交代で見張っていると、ある晩、立派な馬が現われて、稲穂を食べたり、ころげまわったりと、楽しげに遊び始めたのです。
しばらく見とれていた村人たちが、はっと我にかえり、馬を取り押さえようとすると、馬はどこかへ走り去ってしまいました。
そんな事が何度か続いたある日、一人の村人が馬の足跡をつけていくと、湯の坂の岩の前でふっと消えて、岩には一頭の馬の絵が浮き出ていました。
「もしかして、この岩の絵の馬の仕業か?」
そこで数人の村人が岩の陰に隠れて見ていると、思った通り夜ふけになると、馬が絵から抜け出して行ったのです。
そこで絵の上手な一人の村人が、その岩の絵の馬に手綱をかきそえると、それっきり馬は抜け出さなくなったということです。
おしまい
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