12月8日の世界の昔話
アルキメデス 宇宙にある砂粒の数
むかしむかし、アルキメデスという名前の天才数学者がいました。
彼の発見した法則や原理は、今の科学でも欠かすことの出来ない物となっています。
このお話しは、その天才数学者、アルキメデスのお話です。
シラクサの王さまのヒエロンは、常々、アルキメデスに難問を与えて困らせてやろうと考えていましたが、アルキメデスはどんな難問でも解決してしまうので面白くありません。
「うーむ、何とかしてアルキメデスをやり込めたいものだ。アルキメデスでも絶対に分からない難問は・・・。そうだ、これだ!」
名案を思いついた王さまは、アルキメデスにたずねたのです。
「アルキメデスよ、宇宙の大きさは限りなく大きいと聞いているが、その宇宙の中にある砂粒の数がどれくらいなのか、教えてくれないだろうか?」
そんな事、神さまにだってわかるはずがありません。
王さまは、
(してやったり。これならアルキメデスも答えられまい)
と、ニヤニヤ笑いながらアルキメデスの顔を見ました。
しかし、アルキメデスは、
「はい、王さま。計算しますので、二、三日お待ちください。必ず砂粒の数を答えてごらんにいれます。どんなに大きな数でも、数えられるものですから」
と、なんのためらいもなく答えたのです。
それから数日後、アルキメデスは、王さまのところへやってきました。
「どうだ、アルキメデス。わかったかな?」
王がたずねると、
「はい王さま、計算の結果、宇宙の中に含まれる砂の粒の数は、10の63乗よりも小さな数です」
と、答えたのです。
「??? アルキメデスよ、それは何じゃ?」
「はい、10を63回かけあわせた数です」
「???」
王さまがちんぷんかんぷんなので、アルキメデスは別の答えを言いました。
「では言い換えます。宇宙の中に含まれる砂の粒の数は、31億5360万です。これは、一秒間に一つ数えるとして、1分で60、一時間で3千6百、一日で8万6400、1年で3千153万6千、100年で、31億5360万なのです。つまり、百年かかって数える数だけ、宇宙には砂の粒があるのです。おうたがいなら、数えてみてください」
この答えは、全くの適当ですが、それを確かめる事が出来ない以上、間違いだとも言えません。
アルキメデスは、くだらない質問には、とんちで答えたのでした。
おしまい
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