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第 46話
ライオンと旅をするオオカミ
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投稿者 : 神栖星花研究所 「神栖星花研究所」
オオカミとライオンが一緒に旅をしていました。
遠くからヒツジの声が聞こえてきたので、オオカミがライオンに言いました。
「ヒツジの鳴き声が聞こえませんか? 私はあなたの忠実(ちゅうじつ)なしもべ。あなたのためにヒツジを捕まえてきましょう」
オオカミがヒツジの声のする方へ行ってみると、そこは牧場で、たくさんのヒツジが飼われていました。
でも牧場の囲みはとても丈夫で、しかもすぐ近くにヒツジを守るイヌたちが眠っています。
「うーん、これはまいったな」
オオカミはライオンの所へ戻ると、残念そうに言いました。
「ヒツジはいましたが、奴らは骸骨(がいこつ)のようにやせているので、もう少し肉がつくまで待ちましょう」
人はどうしても出来ない事に出会うと、無関心を装ったり、本当は簡単に出来るのに、ただしなかっただけだとごまかしたりします。
おしまい
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