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第1話

おばあさんのおおてがら

おばあさんのおおてがら

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「読み子(よみこ)」  読み子の朗読劇場

♪音声配信(html5)
朗読者 : 癒しの森??朗読ひろりん

♪音声配信(html5)
音声 ハッサン ハッサンの窓

 むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがすんでいました。
 年が年なので、おばあさんは、もうだいぶ耳がとおくなっていました。
 二人は、つつましくくらしていましたから、だんだんに、お金がたまってきました。
 おじいさんは、毎晩ねるまえに、ためたお金をかぞえるのが、たのしみでなりません。
 ある晩、おじいさんがお金を、チャリーン、チャリーンと、かぞえていると、どろぼうがふしあなからこれを見ていて、夜中にしのびこんできました。
 そして、あり金をのこらずぬすんでいってしまったのです。
 二人はガッカリして、
「一文なしでは、どうにもならん。よそへいって、はたらくとしよう」
 おじいさんは、たくさんのにもつをせおい、おばあさんは、雨戸を一まいせおって、たびにでかけました。
 やがて日がくれたので、二人が、ちんじゅさま(→土地の神をまつった社)の大きな木の下でやすんでいると、どろぼうたちがやってきたので、二人はいそいで木にのぼって、かくれることにしました。
 どろぼうたちは、そんなこと、ちっとも知りません。
 ぬすんできた宝物やお金を、みんなでかぞえはじめました。
 おばあさんは、木につかまっているだけでもやっとなのに、せなかにせおっている雨戸がおもたくてかないません。
「おもい、しんどい、くたびれた」
と、ぶつぶついいだしました。
 すると、おじいさんが、
「どろぼうにきこえたら、ただではすまんぞ。だまっておれ」
と、たしなめましたが、おばあさんは耳がとおいので、
「雨戸をおろして、すててもよい」
と、ききちがえてしまい、
「ああ、よかった」
と、雨戸をおろしました。
 雨戸は、
 バタン、ドタン、ガタン!
と、大きな音をたてながら、どろぼうたちのあたまの上に、おちていきました。
 おどろいたのは、どろぼうたちです。
「テングさまじゃあ! にげろ!」
 宝もお金もおいて、バラバラににげだしてしまいました。
 おじいさんとおばあさんは、どろぼうたちがおいていったものをひろいあつめて村にかえり、たいそうなお金持ちになりました。

おしまい

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