福娘童話集 > きょうの日本民話 福娘童話集 きょうの日本民話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 


福娘童話集 > 日本民話 > その他の日本民話 >お稲荷さまの忠告

第 360話

お稲荷さまの忠告

お稲荷さまの忠告
岩手県の民話岩手県の情報

 むかしむかし、土淵村山口というところに、古くから続く名家がありました。
 この家の三代目の孫左衛門という男は、都で流行っている稲荷信仰にはまってしまい、土淵村の屋敷にお稲荷さんの社をたてておまつりしたのです。
 ある日の事、孫左衛門の家の梨の木に、とても大きなキノコが生えてきました。
 とてもおいしそうなキノコですが、今までだれも見た事がないキノコです。
「食べてみたいが、もし毒キノコだったら」
 そこで三代目がさっそくお稲荷さんにお伺いをたてた所、
《食わぬがよし》
と、お告げが出たのです。
 こうしてキノコは捨てられたのですが、屋敷に働く下働きの男が捨てられたキノコを拾うと、
「稲荷の使いだか何だか知らんが、キツネの言う事なんかあてになるものか。むかしから、キノコは麻の茎と一緒に洗えば大丈夫と言われておる」
と、キノコ鍋にして食べてしまったのです。
「おおっ、うまい、うまいぞ。こんなにうまいキノコは初めてだ!」
 先に食べた男が何ともないのを見て、三代目を始め、家にいたみんながそのキノコを食べてしまいました。
「うまいうまい。本当にうまいキノコだ!」
 でもしばらくすると、
「くっ、苦しい! 助けてくれ・・・」
と、キノコを食べた全員がお腹を押さえて苦しがり、外へ遊びに行っていた七歳の娘を残して、みんな死んでしまったのです。

 こうして、お稲荷さまの忠告も無視した名家は、ついに絶えてしまったのです。

おしまい

前のページへ戻る

福娘の姉妹サイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ