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    福娘童話集 > 絵本紙芝居(アニメかみしばい) 饅頭怖い(まんじゅうこわい) 
         
          饅頭怖い(まんじゅうこわい) 
          アニメサイズ
        Max 2880×2160 
        
         
        イラスト myi   ブログ sorairoiro 
         
        饅頭怖い(まんじゅうこわい) 
         
        イラスト版  えほん版 
      
       町内の若い者が二、三人寄り集まって、おしゃべりをしていますと、痩せた青白い顔の男が、 
「はあー、はあー」 
と、息を切らせて飛び込んで来ました。 
「たっ、たっ、助けてくれ〜」 
 男は、ガタガタと震えております。 
「どうした、どうした」 
 みんなが男を取り囲んで聞きますと、男は、 
「後ろから、まんじゅう売りがやって来る」 
「・・・・・・?」 
      「実は、おれはまんじゅうがどうしても怖くて怖くて。はっ、早く、どこかへ隠してくれ」 
        と、言うので、ひとまず物置に隠してやりましたが、いたずら好きの一人が、 
      「どうもおかしな奴だ。一つ、いたずらをしてやろうじゃないか」 
       さっそくまんじゅう屋からまんじゅうを買い、おぼんに山盛りに積んで物置の中へ入れると、戸をぴしゃりと閉めて押さえていました。 
       ところがしばらくたっても、音一つしません。 
        「さては怖がって、気を失ったかな?」 
      と、戸を開けてみると、中の男はまんじゅうを残らず食べてしまい、口のまわりのあんこをべろべろなめています。 
      「あれっ? お前を脅かしてやろうと思ったのに食っちまうとは、どこが怖いんだ」 
        と、言うと、男は、 
      「今度は、お茶が怖い、お茶が怖い」 
      おしまい 
         
          
           
          
          
       
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