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福娘童話集 > 絵本紙芝居(アニメかみしばい) だんなさまの中のだんなさま

だんなさまの中のだんなさま

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※本作品は、読者からの投稿作品です。

イラスト 「あっこ」  Twitter

だんなさまの中のだんなさま
イギリスの昔話イギリスの情報

イラスト版

 むかし、女の子がお手伝いさんになるために町へ行きました。
 すると、一人のおじいさんが現れて、
「お手伝いになりたいのなら、どうかわしの家で働いてくれ」
と、女の子を家に連れて行ったのです。

 さて、このおじいさんはとてもおかしな人で、家にある物はみんな別の名前をつけていました。
「さて、わしの事を何と呼ぶかね?」
 おじいさんが言うので、女の子が答えました。
「はい。だんなさまでも、ご主人さまでも、お好きな呼び方をしますわ」
 するとおじいさんは、首を振って言いました。
「それじゃだめだ。わしの事は、『だんなさまの中のだんなさま』と呼べ」
「・・・はあ」
 それからおじいさんは、ベッドを指差して言いました。
「これは、何と呼ぶね?」
「ベッドとか、ねむりいすですか?」
「ちがう。これは、『しがみつき』と呼ぶんだ。ところで、こいつは?」
 おじいさんは、自分のはいているズボンを指差しました。
「ズボンとか、パンツとか」
「いいや、これは『ばくちくと花火のつつ』と言うのだ」
 そこへ、一匹のネコがやって来ました。
「こいつは、何と呼ぶかね?」
「さあ? 普通なら、ネコとか、ニャンコですか?」
「いいや、こいつは『白い顔のわからんやつ』と言うのだ」
 それからおじいさんは火の事を、『かっかときているチャボ』と言い、水の事を、『ピチャピチャしている池』と言いました。
 そして最後に、おじいさんは家の中をぐるりと指差して言いました。
「それじゃ、この全部を何と呼ぶかね?」
「部屋とか、家とか」
「だめだ、だめだ。ここは、『せい高山』と呼ばないといけない」

 さてその晩、暖炉のそばで寝ていたネコの尻尾に火がついたので、女の子はおじいさんの部屋の戸を叩いて叫びました。
「『だんなさまの中のだんなさま』
 『しがみつき』から起きて、
 『ばくちくと花火のつつ』をはいてください。
 『白い顔のわからんやつ』の尻尾に、
 『かっかときているチャボ』が、つきました。
 早く、『ピチャピチャしている池』を持ってこないと、
 『せい高山』が、
 『かっかときているチャボ』になりますよ!」
 すると、それを聞いたおじいさんは首を傾げました。
「はて?
 『だんなさまの中のだんなさま』は、わしの事だな。
 『しがみつき』とは、たしか・・・」
 おじいさんは、自分で名前を付けていたのにそれを忘れてしまい、女の子が何を言っているのかわかりませんでした。
 そして考えている間に火が大きく広がって、とうとう家が燃えてしまったのです。

おしまい

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