福娘童話集 > 東日本巨大地震復興企画「がんばれ まけるな」
ネズミと牡ウシ
(被災された方々への、復興メッセージ入り)
ネズミと牡ウシ
ネズミに噛まれた牡ウシが腹を立てて、ネズミを捕まえようとしました。
しかしネズミは牡ウシの攻撃をうまくかわして、自分の穴へ逃げ込みました。
牡ウシは自慢の角で穴を掘り返そうとしましたが、ネズミの穴は思ったよりも深く、ネズミを引きずり出す前に疲れてしまい、穴の前にしゃがみ込んでグーグーと寝てしまいました。
それを知ったネズミは、そっと穴から出てくると牡ウシに忍びより、そしてもう一度噛みついて、素早く穴の中へ逃げ込みました。
牡ウシはビックリしてはね起きましたが、どうしてよいやら分からずに、モーモーと鳴くばかりです。
すると、ネズミが穴から頭を出して言いました。
「へへ〜ん。
大きければ良いとは限らないのさ。
こと、いたずらにかけちゃ、小さい方がずーっと有利なのさ」
たしかに、いたずらをする時は、目立つ大きな体よりも小さい体の方が有利です。
しかし、あまり調子に乗っていると、そのうち痛い目に会いますよ。
おしまい
※ みんなへのメッセージ。
被災された皆さまへ。
大震災の被害を受けられた皆さまに、つつしんでお見舞い申し上げます。
また、いっこくも早く復興されますよう、心からお祈り申し上げます。
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