福娘童話集 > 東日本巨大地震復興企画「がんばれ まけるな」
サルカニ合戦
日本の民話
むかしむかし、カキの種をひろったサルが、おにぎりを持ったカニと出会いました。
サルはおにぎりが欲しくなり、
「このカキの種をまけば、毎年おいしいカキの実がなるよ。
おにぎりと交換しようか?」
カニは大喜びで家に帰り、カキの種をまきました。
芽が出てきて、カキが実りました。
でも、カニは木登りが出来ません。
困っていると、サルが言いました。
「もう実ったのか。とってやろう」
サルは木に登ると、赤いカキの実を食べ始めました。
「わたしにもカキを下さい」
こうたのむカニにさるは、まだ青くて固いカキの実をぶつけました。
大けがをしたカニは、泣きながら家に帰り、おみまいに来たうすとハチとクリに、そのことを話しました。
みんなは、サルの家に行き、こっそりかくれて帰りを待ちました。
サルが帰ってきていろりにあたろうとしたとたん、クリがパチーンとはじけて、サルのお尻にぶつかりました。
お尻を冷やそうと水がめのところへ来ると、ハチにチクチクと刺されました。
外へ逃げ出すと、屋根からうすがドシーンと落ちてきました。
「意地悪はしないから、ゆるしてくださーい!」
それからサルは、みんなと仲良くなりました。
おしまい
→ 福娘童話集版 サルカニ合戦
※ この昔話について。
このむかし話は東日本大地震に被災された方々への心の復興をお手伝いするために、三重県鳥羽市の鳥羽水族館様のご厚意により、鳥羽水族館でのイベント
「鳥羽水族館で昔話」2011年3月19日(土)〜4月24日(日)
で、公開しているお話しをご提供いただいたものです。
ダウンロードされたお話しは、プリンターで印刷も可能です。
お話しは、全て鳥羽水族館にいる生き物に関する昔話です。
このお話しを読んで、鳥羽水族館へ遊びに行った気分をご体験ください。
→ 鳥羽水族館公式ページ
→ 「鳥羽水族館で昔話」のイベントページ
鳥羽水族館について。
通路全長1.5kmの広い館内は生息する環境に合わせ12のゾーンに分かれ、観覧順序がなく自由通路となっているのが大きな特徴のひとつ。
好きなところから気の向くまま観覧したり、興味のある生きものをじっくり観察したりと、思いのままに楽しんでいただけます。
飼育種類数は約1,000種2万5千点と国内最大級の規模を誇り、多くの美しい魚たちやアフリカマナティーやラッコ、スナメリといった人気の動物たちが皆様をお迎え致します。
中でも人魚伝説のモデルとも言われるジュゴンを飼育しているのは日本でここだけ。
メスのセレナがアオウミガメのカメ吉と仲良く泳ぐ様子がご覧いただけます。
また毎日開催している各種のショーでは、アシカやセイウチたちとトレーナーが息の合ったパフォーマンスを披露し、動物たちもお楽しみ?!の「お食事タイム」ではラッコのジャンプや、岩からの大きなトドのダイビングなど普段と違った行動も観察できるので必見です。
さらに2010年には館内の水槽を計14本リニューアル。
水槽の面積を広げて足元から水槽を見られるなど様々な工夫を凝らし、他では見られない鳥羽水族館独自の新しい展示を目指しています。
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