5月15日のイソップ童話
ライオンに恩返しをしたネズミ
ライオンがひるねをしていました。
そこへネズミが来て、ライオンの背中へのぼり、ちょろちょろ走りました。
ライオンは目をさまし、ネズミをつかまえて食べようとしました。
「お助け下さい。こんなちっぽけなネズミなんておいしくありません。わたしをゆるして下さったら、いつかかならず、あなたのお役に立ちますから」
ネズミはふるえながら、いっしょうけんめいにたのみました。
ライオンはネズミがかわいそうになり、だまってはなしてやりました。
何日かして、ライオンは猟師につかまってしまいました。
丈夫なロープの首わをつけられて、ライオンは逃げることができません。
(ああ、わたしの人生もこれで終わりだ)
ライオンがガッカリしていると、あの時のネズミがやってきて、するどい歯でロープをかみ切り、ライオンを助け出してやりました。
「ありがとう。おかげで命びろいをした」
ライオンはネズミにお礼をいい、それからなかよくくらしました。
このお話しは、どんなにつよいものでも、ときには弱いものに助けてもらわなければならない事がある。
と、いうことをおしえています。
おしまい
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