10月18日のイソップ童話
ネズミとイタチ
ネズミとイタチが、戦争をしていました。
ところがネズミは、いつも負けてばかりいます。
「こんなふうに、やられてばかりいるのは、指揮をする隊長がいないからだ」
ネズミたちはそう考えたので、みんなあつまって、何匹かを隊長にえらびました。
えらばれた隊長ネズミたちは大とくいになって、一目でただの兵隊と見分けがつくように、大きな角(つの)をつくって頭につけました。
ふたたび戦闘がはじまり、ネズミの軍はまたしても負けそうになりました。
兵隊ネズミたちはいちもくさんに自分の穴に逃げかえって、するするともぐり込みました。
ところが、隊長ネズミたちは頭につけた角がじゃまをして、穴に入ることができません。
じたばたしているうちに、イタチ軍につかまって、食べられてしまいました。
このように、みえっぱりは不幸のもとです。
おしまい
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