11月26日のイソップ童話
お百姓と運命の女神
お百姓が畑をたがやしているときに、大きな金の固まりをみつけました。
これは大地の女神がめぐんで下さったものにちがいないと思ったお百姓は、毎日、大地の女神に感謝をささげていました。
ところがある日、運命の女神があらわれて、こう言いました。
「どうしてあなたは、あれを大地の女神の贈りものだときめこんでいるのですか? わたしがせっかくあなたをお金持ちにしてあげようと思って、めぐんであげたものなのに。そのくせ、ひょっとして、あの金の固まりをだれかにとられるようなことでもあれば、そのときはきっとあなたは、このわたし、運命の女神のしわざだと思って、わたしをうらむにきまっているでしょう」
このお話しは、自分によいことをしてくれた人がだれなのかをよく見きわめて、ちゃんとその人に恩がえしをしなければならないということをおしえています。
おしまい
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